概要
前傾姿勢にならないようにしましょう
前傾姿勢になることで重心がテールから遠くなります。すると、テールが移動する距離が長くなり、オブスタクルにぶつかりやすくなります。
近くを狙いテールがぶつかる問題を解消しましょう
より近い場所にロックインしようとすることで、テールがオブスタクルにぶつかる可能性が低くなります。テール側に体重をかけたまま、より近くでロックインしましょう。
よくある問題
まずは、よくある問題を整理してみましょう。ここでは、よくある問題を「オブスタクルの高さに到達できない問題」「ロックインできない問題」「スライドできない問題」の3段階に分類してみます。
それぞれの段階において、何がその問題を引き起こすのか、そしてどうすればその問題を回避できるのかを説明します。その他の問題に直面している方は、ぜひ下のコメント欄で教えてください。
問題:オブスタクルの高さに到達できない
症状
この問題では、テールがオブスタクルの側面に当たってしまったり、高く飛び上がるのが難しいと感じたりすることがあります。同じミスでこれらの症状が出ることがあります。
原因:前傾姿勢になると地面から十分な反発を得ることができない
オブスタクルにアプローチする際に、オブスタクルも向かう方向も自分の目の前にあることが、問題の原因です。
一般的には、人は自分の見ている方向に重心や体の軸を移動させがちです。そうすると、重心とテールの距離が広がり、地面からの垂直方向の反発力を十分に受けられなくなります。十分な反発がなければ、効率よく体を持ち上げることができません。
原因:視線が前に行き過ぎると前傾姿勢になる
また、視線が前方に行き過ぎてしまい、テールと重心の距離が広がりすぎると、そのぶんテールを動かす距離も長くなるため、テールがオブスタクルにぶつかる可能性が高くなります。この「移動距離の問題」と「反発を受け止められない問題」が重なることで症状はさらに悪化します。
解消方法:テール側に重心を置きましょう
重心が前にありすぎることが主な原因なので、少し後ろに重心を置くようにします。テール側に重心があると、前足がボードにかける力が弱くなり、ロケットオーリーの原因になることがあります。しかし、地面からの反発を効率よく受けられるようになりますし、そもそもテールスライドではロケットオーリーは問題にはなりません。
解消方法:テールの旋回半径を小さくしましょう
また、重心がテールに近いほど、重心を中心に回転させたときの旋回半径は小さくなります。
想像してみてください。ボードを90度回転させるとき、半径が小さいボードの方がスピンを完了するのに必要な距離が短いため、早く回転します。つまり、半径が広くなると、テールを長く押す必要が出てくるのです。
そのため、重心を通常よりテール側に置くようにしましょう。これについては、後編で詳しく説明します。
問題:ロックインができない
症状
テールをオブスタクルより高い位置にポップできるのに、ロックインできない症状です。Lip Slideになったり、板を前方向に飛ばしてしまったりすることがあります。
原因:アプローチの角度が大きすぎる
この問題は体を持ち上げる前にオブスタクルに乗ろうとしたり、アプローチアングルが大きすぎる場合に起こります。アプローチアングルについては単純で、10~20度くらいでオブスタクルに近づくようにしましょう。
原因:体を持ち上げる前にポップしてしまう
当然、ボードをオブスタクルに乗せるには、テールをポップする必要があります。しかし、体を持ち上げずにポップをすると、板は低い状態のままオブスタクルにぶつかるか、オブスタクルに乗れたとしても体の重心の下に板がとどまることができず、重心から離れた前方に行くことしかできません。
もちろん、膝を曲げてテールを重心の下に持ってくることもできますが、膝を延ばすことでオブスタクルからの抵抗に打ち勝つ力を得ることができるため、膝を曲げるのはより高度な操作が必要になります。
解消方法
この問題を解決するには、しっかり体を下げ、持ち上げてからポップするようにしましょう。前回のコンテンツでは、筋肉を縮める前に伸ばすことが、より大きなパワーを生み出す鍵になると説明しました。その考え方を利用して、体を持ち上げてからポップするようにすると、板を重心の近くに移動させやすくなります。
問題:スライドができない
症状
ここまでの手順を踏めば、ロックインはできるはずです。しかし、問題なのは、完璧にロックインしたつもりでも、スライドできない場合があることです。その原因を見てみましょう。
原因:板が十分に回っていない
この問題の原因の多くは、板の回転が十分ではなく、つま先側のウィールとオブスタクルとの間に強い摩擦が生じ、スライドできなくなっていることです。
解消方法:アプローチ中に重心を調整しましょう
先ほども言いましたが、重心を後ろ足側に移動させることで、ボードをより早く回転させることができます。
それに加え、重心の位置の調整はロックインの瞬間だけでなく、アプローチしている最中にも行うことができます。ポップする前にテール側に体重がかかるようにすることで、ポップする際にテールを重心の真下に維持しやすくなると同時に、空中で動かす距離を短くすることができるためバランスを保ちやすくなります。
解消方法:近くを見るようにしましょう
さらに、ロックインする場所も重要です。体から遠いところでロックインしようとすると、テールをオブスタクルにぶつける可能性が高くなります。青い部分がロックインしようとしている場所、緑の部分がテールがぶつかる可能性のある場所とイメージしてください。ご覧のように、より近くを狙えば、テールがオブスタクルにぶつかる可能性のある緑色の部分を最小限に抑えることができます。
解消方法:つま先の方向にロックインする
しかし、ここからがFSテールスライドの最も難しいところです。オブスタクルが目の前にあるため、意識が前に行き過ぎてしまうことがあるのです。テールをオブスタクルにぶつけないために近くを狙うのはもちろんですが、回転半径を短くすることができれば、そもそも遠くを狙う必要はありません。そのため、進行方向ではなく、つま先の方向にロックインするようにします。オブスタクルがつま先の前に来るまで待ち、自分の身体とオブスタクルの間の最短距離を狙うようにします。
足の置き方
オーリーとほぼ同様だが少し狭めに
最後に、足の置き方についてです。オーリーとほぼ同じですが、前足を少し狭目におき、通常よりテールよりにある体重を支えられるようにします。一番大事なのは体重を後ろに持っていくことなので、足の置き方そのものは単純に達成方法の一つとなります。ご自身で最適なポジションを見つけてください。
残課題
まだ、いくつかの問題が残っています。例えば、ノーズが落ちてしまい、滑りをキープできない問題や、ボードを踏み外し、オブスタクルに乗り上げてしまう問題などが出てきます。次のコンテンツでさらに勉強しましょう。
Tips
Let's study the trick further in detail.
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Trouble Shooting
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