スタンスはどのように選ぶべき?
利き足や日頃の動きの癖、そして個人の好みが影響します。最も重要なのは、自分に合うスタンスを選択することです。
スタンス選びは、スケートボードを始めるうえで欠かせない最初の工程です。途中で変更することも可能ですが、なぜ特定のスタンスが自分に適しているのかを理解しておくと、より安定した基礎づくりにつながります。
概要
自分に合ったスタンスを探す
多くの場合、利き足を後ろに置くことで、プッシュ・ポップ・ターンがより効率的に行えます。ただし、最終的に優先すべきは自身が最も安定すると感じる配置です。両方のスタンスを試し、しっくりくる方を選択すると良いでしょう。
フェイキーは慣れたスタンスを逆方向に進めているだけ
スケートボードにはメインスタンス、ノーリー、フェイキー、スイッチスタンスがあります。スイッチとは異なり、フェイキーは単に通常のスタンスのまま進行方向が反転した状態
スイッチは前に出す足が入れ替わる状態
レギュラースタンスの方が右足を前に置いて滑る場合、それはスイッチとなります。このとき、スピントリックの名称も反転する点にご留意ください。
定義
レギュラー・グーフィーの意味
スケートボードには2種類のメインスタンスがあります。左足を前に置くスタンスがレギュラー、右足を前に置くスタンスがグーフィーと呼ばれます。
どのような要因でスタンスの自然さが決まるのでしょうか?
単なる好みだけではなく、さまざまな要因が影響します。一般に、スケーターは力を効果的に伝えるため、利き足でプッシュします。また、体重を支える際も利き足側の方が安定を感じやすい傾向があります。テールに荷重してポップやターンを行うため、利き足を後ろに置く方が理にかなっているのです。
スタンスを見つけるには
選択肢
スタンスは最終的にはあなたの好みによって決まりますが、一般的には利き足をデッキの後方に置くことが多い傾向にあります。右利きであれば右足が、左利きであれば左足が利き足になりやすいといえます。どちらの足が利き足かわからない場合は、次の方法が参考になります。
- ボールを蹴ってみる。自然に使う足が利き足であることが多いです。
- 背中を軽く押してもらう。バランスを取るためにとっさに前に出る足が、通常は利き足です。
- 静止した状態から短距離走の姿勢をとる。地面を強く蹴り出すために本能的に後ろへ引く足が利き足の可能性が高いです。
選んだスタンスが合わないと感じた場合
スタンスは、利き足だけでなく「心地よさ」を基準に選んでも問題ありません。中には利き足を前に置く方が安定すると感じるスケーターもいるのです。厳密な決まりはないため、最も自然で安定していると感じる姿勢を選択することが何より大切です。
スタンスの種類
メインスタンス
普段滑るときに用いる基本のスタンスです。あらゆるトリックやスタイルの土台となります。まずは安定して進めるよう、プッシュの練習を丁寧に行ってください。
ノーリースタンス
前足をノーズに置き、後ろ足はデッキの中央付近、一般的には後ろのボルト周辺に配置します。ノーリーでは、テールではなく前足でノーズを弾くことでポップします。
フェイキースタンス
足を置く場所自体はメインスタンスと同じで、前足は前のボルト付近、後ろ足はテールに置きます。異なる点は進行方向のみで、後ろ向きに進むため、実質的に後ろ足が先行脚となります。
スイッチ
メインスタンスとは逆の足配置になります。レギュラーの方であれば、左足がテール、右足が前のボルト側に位置する形です。普段と逆になるため、操作感は大きく変化します。
スピンの方向
メインスタンス ー フロントサイド
フロントサイドは一般的に F/S と表記されます。F/S 180 は基礎的なトリックの一つですが、トランジションでのフロントサイドターンは、障害物側へ身体を向けながら回転するため、恐怖心を抱きやすい動きでもあります。
メインスタンス ー バックサイド
バックサイドは B/S と略されます。B/S 180 は、回転中に着地地点が見えなくなるため、F/S 180 より難しいと感じられることが多いです。一方で、トランジションにおけるバックサイドターンは自然に行いやすい特徴があります。
ノーリー ー フロントサイド
ノーズを弾くことでノーリー F/S 180 が可能です。構造的には通常の F/S 180 と同じ回転ですが、踏み替える側の足が離れやすいため、多くのスケーターにとって難易度が上がる傾向があります。
ノーリー ー バックサイド
前足でノーズを弾き、バックサイド方向へ回転することでノーリー B/S 180 となります。こちらもメインスタンスより難しく感じられることが多いバリエーションです。
フェイキー ー フロントサイド
スイッチと異なり、フェイキーは通常のスタンスのまま進行方向が逆になるだけです。そのため、フェイキー F/S 180 はメインスタンスの F/S 180 と同じ方向に回転します。レギュラースタンスの場合、反時計回りの回転となります。
フェイキー ー バックサイド
フェイキーはメインスタンスの延長にあるため、フェイキー B/S 180 も通常の B/S 180 と同じ方向への回転になります。たとえ肩が進行方向側へ開いていても、スピンの方向は肩の向きではなく身体の回転方向で定義されます。
スイッチ ー フロントサイド
スイッチはメインスタンスとは逆の足配置になるため、回転方向も反転します。通常の F/S 180 が反時計回りであれば、スイッチ F/S 180 は時計回りになります。
スイッチ ー バックサイド
こちらもメインスタンスのバックサイド回転を反転させた動きとなります。スイッチでは一部のバリエーションが意外と容易に感じられることもありますが、スイッチ B/S 180 は特に難しいと評価されることが多い技です。