まとめ
かかと側に体重をかけ、常にランプの内側にとどまる
トランジションでのフロントサイド50-50では、重心をランプの内側とかかと側の後ろトラックに乗せることが絶対的なルールです。この位置にいれば、後ろのトラックがコーピングに引っかかる道理は物理的に存在しなくなるのです。たとえつま先側のウィールがコーピングに触れたとしても、板はスムーズにランプ内へロールインしていきます。
パンピングでしっかりとロックイン
グラインドに入る際、多くのスケーターはフロントトラックがデッキに乗ってしまったり、両トラックがつま先側で引っかかる問題に悩みます。その解決策は、コーピング直前で少し強めにパンピングすること。体を上方向かつ内側に押し上げ、外へ押し出す力を打ち消しながら重心をランプ内に保つのです。体をしっかり伸ばして後ろのかかと側ウィールをロックさせ、その後フロントトラックをセットすれば、安定した再現性のあるグラインドが可能になります。
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よくある問題 - コーピングに引っかかる
アウトの動作が難しく感じる大きな理由の一つは、グラインド中にトランジションの谷側が見えないことです。不安定さや怖さを感じると、自然と体を前に丸めてしまいます。後ろに倒れないように、目の前のものを掴んでしまうことすらあります。さらにトリック中は、ランプのデッキが顔の目の前に迫って見えるため、余計に前かがみになりがちです。
問題は、前かがみになると重心も前に移動してしまうことです。この状態からアウトしようとすると、重心と後ろのつま先側ウィールを結ぶラインを軸に体が回転します。その結果、後ろのトラックがコーピングを越えられず引っかかってしまうのです。つまり、体重がつま先側に乗っている限り、スムーズに戻ることはできません。
グラインドから抜けるための正しい原理
最も重要なのは、重心がランプの内側にあり、体重が後ろトラックのかかと側に乗っている状態では、体はそのラインを軸に回転するという点です。すると、つま先側のウィールは自然とコーピングを越え、後ろのトラックが引っかかることは物理的にありえません。たとえつま先側のウィールがコーピングに触れたとしても、体重がかかと側にある限り問題なくアウトできます。
レッジとトランジションの違い
トリックを難しく感じさせるもうひとつの要因は、フロントサイド50-50のレッジとトランジションにおける違いです。レッジでのフロントサイド50-50では、通常デッキの真上に重心を置いたままグラインドできます。真っすぐグラインドすれば、そのまま簡単に抜けることができます。しかしトランジションでは、グラインドから抜ける瞬間の重心がレッジのときよりもはるかにランプの内側かつ低い位置にあります。この違いこそが、多くの人を惑わせる原因なのです。
グラインドから抜ける動作の練習ステップ
1. デッキをコーピングに置き、両方のトラックのかかと側がコーピングに触れるようにします。
2. 少し後ろに傾けて、体重をランプの内側に戻すようにします。
3. 肩を少し回転させれば、そのままロールインできます。
注意:不安を感じたら、すぐに板から降りるようにしましょう。
視野について
アウトの動作への恐怖心を和らげるには、視線を向ける方向をいくつか試してみましょう。後ろのトラックを見る方がいいという人もおり、そうすることで、つま先側のウィールがコーピングを越えていることを視覚的に確認でき、引っかかるリスクを下げることができます。
一方で、進む方向が見えていると安心できるという人もいます。が、上半身を180度ねじる必要はありません。単に前の腕を少し下げてその横から視線を通す見るだけで、自然に進行方向が視界に入ります。
ロックイン時によくある問題
ロックインの際によくあるのは、後ろのトラックはかかるのに前のトラックがランプのデッキで止まってしまうケースです。あるいは両方のトラックがつま先側で引っかかる場合もあります。トリック中は体重がランプ内側にあるため、つま先に乗ると板が傾き、グラインドの体勢を維持できなくなります。

ロックインのステップ
ランプを上るときにコーピング直前で少し強めにパンピングしましょう。

コーピング上で練習したときと同じように、グラインド時に望ましい場所をイメージしてください。
その地点に向かって体を上かつ内側へと押し出し、パンピングしながらランプに伸び込むように動きます。
体にはランプの外へ押し出される力が働き、何もしなくても自然と前に倒れることになります。その力を打ち消しながら、体を正しい位置に運ぶためにパンピングしましょう。
後ろのトラックのかかと側のウィールがコーピングにかかるまでパンピングを続けます。板は外に逃げようとしますが、かかと側のウィールがそれを止めてくれます。体をしっかり伸ばし切ったら、前のトラックをコーピングに乗せてグラインドを楽しみましょう。
理想は両方のトラックをかかと側でロックすることです。ただし後ろのトラックのかかと側がコーピングにかかっていれば、前のトラックをそこまで気にしなくてもグラインドは成立します。グラインド中はつま先側に傾かないようにし、常に体重をかかと側に乗せ続けるようにしましょう。