スケートボードではキックの角度が何かしらの影響を与えることはだれしも聞いたことがあるはずです。キックが強すぎると、以前開設したオーバーポップの原因となることもあります。実際のところは何をしてくれるのか物理シミュレーターで検証してみましょう。
Summary
テールの角度が大きいほどポップする力も強くなる
物理シミュレーターを使った「ボールドロップ実験」によると、テールの角度が大きいほどボードは高くポップすることがわかりました。
キックの角度が低い=ポップする力も小さい
テールはより小さなエネルギーで地面にヒットすることができます。しかし、ボードが地面にぶつかる際の角度が小さくなるため、浮き上がる力は小さくなります。
キックの角度が高すぎる=ポップしない
テールの角度が大きくなりすぎると、板がポップする力は弱くなります。テールの角度がある程度大きくなると、テールをはじいても地面まで到達しないことが原因です。
実験
実験に使うツール
テールの角度が異なるスケートボードを使います。その他の大きさ、重さ(3kg)などの条件は同じです。
実験の条件
- 重さ2kgのボールを50cmの高さから落とします。
- 色のついた部分はボールの移動距離を示します。
- ボールは最初の衝突直後に動きを止めます。
- すべてのボードが同じエネルギーを受けるように、ボールのスタート時の高さを調整しました。
結果
横から見た場合
この角度から見ると、それぞれの挙動が異なることがわかります。ノーズは同じです。
キックが急なボードは高く上がり、キックが緩やかなボードは跳ね上がりが低いままになります。
ノーズとテールの形が同じ場合
ノーズとテールの形が同じボードで同じ実験を繰り返してみます。
キックの角度が大きい板の方が、ノーズが高く上がる分、足に食いつくのが見て取れます。どちらが自分に合っていると思いますか?
非常に極端な例
極端に角度が大きいキック
テールの角度が極端なボードを使います。
ボールのエネルギーは、テールを "弾く"ことなく直接ウィールと地面に伝わります。その結果、テールは地面に当たらず、板は地面から浮き上がることはありません。
垂れ下がったキック
テールが下がっているボードを使います。
この場合、ボードは速く地面に当たります。しかしボードの角度は小さいままなので、前足を滑らせたり、乗ったりするのは難しいはずです。